私は起業する以前に、24歳からオーストラリアとカナダ領事館で、その後8年民間の外資系企業で計16年間、外国籍の上司の元で働いていました。
23歳から24歳の1年半は日系企業、その後外資系企業(外国公館)で働いてきたわけですが、その頃を今一度振り返り、今後ますますグローバル展開をしていく現代の中で外資系企業または外国籍の上司と働く際に大切な10の心得についてお伝えしたいと思います。
水原 麻希
代表取締役
Maki Mizuhara
Representative Director
コンサルタント暦:10年以上のキャリア
株式会社MTA Representative Director。
三重県出身、米国ミシガン州立 Western Michigan Universityを卒業後、帰国。在名古屋オーストラリア領事官、カナダ領事館にて両国のビジネスをマッチングする商務部にて商務官として勤務。
その後、外資系人材紹介会社の名古屋オフィスの立ち上げに名古屋代表として勤務。両領事館で培った東海エリアの幅広いネットワークを活かし、外資系企業、海外に展開をするグローバル日系企業のバイリンガル人材ニーズに対応。
バックオフィス、SCM,そして技術者の転職を多数支援。
私がオーストラリア領事館に入って間もない頃に参加した大使館でのお話。
初めての東京出張、初対面の人ばかりの会議。そのような状況ならオブザーバーで参加するのが日本企業では通例かと思いますが、海外のスタンダードは違いました。
会議の席で突然「マキはどう思う?」と聞かれ、何を話したかはまったく記憶にありませんが、何かしらの言葉を発しました。(笑)
日本と海外の文化の違いに早速驚かされた忘れられない出来事です。
上司とのコミュニケーションもやはり海外は日本に比べるとオープンな雰囲気でお互いの意見や考えを伝える機会が多いため、時にはストレートに自分の不平不満を述べることがあります。
ほとんどの外国籍の上司は私の意見やスタッフレベルの苦言も素直に聞いてくれましたが、意外なことに中にはものすごく根に持つ人もいます。
オープンな雰囲気に流されて自分勝手にネガティブなことばかり発言してしまうと、後で大変なことになる場合もあるので気をつけましょう。
外国籍の上司からよく聞かれる質問に「Can you do it?」 というものがあります。
そう聞かれたら、たとえ30%程度しか完璧にできる自信がなくても「I will try my best」と答えることが大切です。
海外では、なんでも自分から挑戦する姿勢を持たない人間にチャンスが巡ってくることはありません。
様々な場面で自分自身を困難から守り支えてくれたもの、それは笑顔です。
笑顔は言葉の壁を超える最大のコミュニケーションツール。
わからないことも笑顔である程度わかったふりをして切り抜け、笑顔で感謝をし、笑顔でいろいろな人に助けを求め、失敗しても笑顔で励まし合うことで、どんな困難も意外と笑って乗り越えてしまえるものなのです。
Time is money.とはよく聞く言葉ですが、海外のビジネスシーンでは何にどれくらいの時間がかかるのか、というのは基本中の基本。
上司、部下、同僚に対しても、何分ぐらい時間を欲しいと伝えるのが絶対のルールです。
話をする際はトピックを明確にして伝えることも大切です。